2014年05月19日
暑熱順化と熱中症対策についてまとめてみた
梅雨明け早々のウダるような熱射の中で行うキタタン(北丹沢12時間山岳耐久レース)やOSJおんたけウルトラトレイル、野沢マウンテントレイル4100Dなどに、いきなり出場すると熱中症になってしまう可能性が高いため、自分のメモとして暑熱順化(暑熱馴化)と熱中症対策についてまとめてみました。
暑熱順化とは、これから熱くなる夏に向けて徐々に体を暑さに順応させることで、昔はエアコン等がなかったので、梅雨の間に少しずつ身体が暑さに馴れていき、順化を特別意識することもなかったのかもしれません。
じゃぁ、どうやって順化させればいいのか。
暑熱順化方法について色々と調べるも種種の考えや方法が多いため、今回は暑熱ストレスに繰り返し暴露し、暑熱環境で生体負担を軽減するような適応が生じさせる実験を行っていた東京消防庁の検証結果から暑熱順化についてまとめてみることにしました。
結果は
・外気が低気温であれば運動強度を上げたり、着衣を多めに着たりと工夫し、暑い状況(暑熱ストレスがあがっている)の中で暑熱順化トレーニング(ここではキロ6分の屋外ランニングを30分間)を2〜3日に1回の割合いで7回実施する必要がある。
・しかし、短期的な暑熱順化は2〜3週間で消失しまうため、順化後1週間以内に再トレーニングを行うことで再順化することができる。
すなわち、5月〜6月にかけて、暑熱順化が終了するまでは涼しい格好よりも、厚着でトレーニングした方が以降の夏場のレースには効果的らしい。
なので、梅雨明けでいきなりレースがある人は、ちょっとガマンして厚着して走った方が良いみたい。
熱中症対策について
熱中症は
I類:熱けいれん
II類:熱疲労
III類:熱射病
と分けられ、後者になるほど危険。
暑いところで体温が上昇すると、身体は放熱のために皮膚血管を拡張して皮膚への血流量を増やし皮膚温を上昇させる。
この時に立ったままの姿勢を持続していると血液が下肢に貯まり、脳への血流が減少するため、一過性の意識消失(失神発作)いわゆる熱失神をおこしまうとのこと。
また、脱水と循環不全がさらに増悪すると、発汗と皮膚血管拡張ができなくなり、体温が過度(40℃以上)に上昇し、脳を含む重要臓器の機能が障害され、体温調節不全、意識障害に至る熱射病を発症。
環境省は熱中症発症リスクが暑さ指数(WBGT値(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)で判断でき、値が28以上は厳重警戒、さらに31以上だと危険となり運動は中止しなければならないと報告してます。
RUNNER'S WORLDでは熱中症対策として取りまとめていて、気になるのを以下に抜粋すると、
・SPF30以上の日焼け止めを塗ると皮膚温度上昇を防止する。
・運動する前に身体を予冷(あらかじめ冷やしておく)。予冷することで3%のパフォーマンスを向上することができる。
とあり。
暑い日は準備運動で身体を温めるというより、直前まで体温を下げる努力をして、オーバーヒートを事前に防止するということなんですかね。
参考
東京消防庁
平成22年実施
消防活動における効果的な暑熱順化の方策に関する検証
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-gijyutuka/shyohou2/47/47-07.pdf
平成23年実施
消防活動における効果的な暑熱順化の方策に関する検証 (暑熱順化トレーニングの具体的方策について)
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-gijyutuka/shyohou2/48/48-11.pdf
平成24年実施
消防隊員が行う暑熱順化トレーニングの具体的方策に関する検証
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-gijyutuka/shyohou2/50/50-7.pdf
熱中症予防情報サイトhttp://www.wbgt.env.go.jp/
RUNNER'S WORLD
http://m.runnersworld.com/running-tips/8-ways-to-stay-cooler-during-summer-runs?page=single
これ安いと思うんだなぁ。
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Posted by わっきー at 21:26│Comments(0)
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