2014年07月24日
The4100D マウンテントレイル in 野沢温泉を走ってきた。
梅雨明け早々で暑熱順化もままならない季節に開催されるThe4100D マウンテントレイル in 野沢温泉。
昨年まではSUZUKIとサロモンが主催で、国内で希少な賞金レースだったけど、今年からSUZUKIさんはどうやら撤退してしまったみたい。
この野沢4100Dは同時期に開催されるOSJおんたけウルトラトレイル100km/100マイルとはまったく異なる内容で、三山のフカフカトレイルはセクション毎に区切られ、スタート・ゴールポイントに2回立ち寄ることができるんです。
なので、仲間からの応援やサポートを受けたり、セクション毎に装備を変更をできる戦略レースはとても面白い。
しかも、65km以外に23km、14kmなショートレースに加え65kmを3人で走る駅伝も開催されるから仲間で行くとレース中はずっと賑やかで、盛り上がります。
今回、チームチョキwithちゃりらん屋の総勢21人で戦った初夏の20時間は、とても暑くて、長くて、楽しいレースになりました。

前日の雨、スタート時の曇空は、当日の昼頃になると晴天となり、林道に反射する熱と紫外線が肌に突き刺すように痛かった。
STYでの失態から猛省し、第一、第二セクションでは心拍を抑えてマイペースで進んだものの、第三セクションの登りで思うように脚が前に出ない。
無機質な林道でうつ向き加減でパワーウォークしながら、クワガタのメスを見つけるのが、この時のボクのちょっとした楽しみだった。
とした時、ふと背中に戦慄が走った。林道の九十九折で振り返ると、後方で仲間が笑顔で手を振っているのが見えた。
「しまった、もう追いつかれたか」という諦めと、もう戦々恐々と背後を気にすることをしなくてよくなった安堵感がボクの中で広がった。
が、諦めてはダメだ。必死で逃げ切ろうと気持ちを切り替えて鉛のように重い脚を必死に前に出しもがいた。
時間にして数秒後のあっという間に、その青き衣を纏ったオニはボクの背後にピタッとつき、前半の調子の悪さを微塵にも感じない笑顔で「ヒザ大丈夫ですか?」と声をかけてきた。
30kmを過ぎたうえ、長い登りの途中で息がまったく切れていないその言葉は、あきらかにボクとの心拍の差を感じた。
その後、まるで周回遅れを抜くかのようなスピードで林道を登り始め、あっと言う間に見えなくなった。
重力に反した推進力を持つ華奢な青き後ろ姿は、いつもながらキラキラと輝いていた。
野沢4100Dの65kmのエントリーは前泊必須のため、前日からミニバンに7人乗って、はるばる野沢温泉に向かう。
道中のワイワイした盛り上がりとは一転し、車外は雷雨(泣)
既にこの時に、レース当日のサーフェイスが泥濘になっていることを確信した。
今回の宿泊先は仲間の定宿で、ワンちゃんも含めて全員で貸切だからまったく気を遣うことなし。
しかも、前後泊なので前夜祭から打ち上げまで、できちゃうとても楽しい遠征スタイル。
前日の夜はお酒を飲むのを我慢する者に、溺れる者と人さまざま。ボクが出場する65kmの部はスタートが7時なので、悪魔なアルコールの誘いに断腸の思いで断り、早々に就寝することにした。
スタート・ゴール場所は綺麗な芝生で、デポ用テントやタープを張って、各自のブースが作れるのが、この大会の良いところ。
今回はチームチョキのベース基地を設置し、補給・応援ポイントに大活躍しました。

スタート前に記念にパチリ

この大会は、スタートして直ぐに温泉街をグルグルと回りますが、都市型マラソン並の声援を町の方々や観光客から受けます。
トレランのレースではあまりない光景で、我々も野沢の町に歓迎されているかのように一体感がありましたよ。
今回は第三セクションまで、足を残すようにアドバイスがあったので第二セクションまではマイペースで走ることを心がけた。
さすがにケガ明け早々では、やっぱり後半の第三セクションの約15kmの登りでは力が出なかった。
ほんともっと練習しなきゃです。
コースはよくあるスキー場を登るタイプから、梯子や鎖場を使った登山的なタイプと多様なレイアウト。ロードも多いけどトレイルに入ると総じて路面はフカフカ。
途中では熊が本当に出没しそうなところもあり、かなりスリリングでキツイコースだけど面白い。
ラスト10kmはロード中心の下りで、はるか彼方に見えるランドマーク的なスキージャンプ台が途中で視界に入った時、あまりにも遠くて愕然としたのは内緒w
仲間との幾度かのデッドヒートの末に敗れたボクも、途中で入ってくる情報からそれ程は離れていないと聞き、熊が出そうなトレイル付近から猛追スイッチをいれ、先ゆくランナーにドッグファイトを挑む。
少しずつ落ちてくる男子を一つずつ拾って行くが、行けども追撃ターゲットは現れない。
単調なロードの下りも諦めずに鬼神の如く喰っていこうとメンタルを維持するが、さすがに先行者との差があまり生まれないのか、ずっと一人旅で、ペース維持が難しかった。
最後の登りも心を折れずにプッシュして、真っ白になって9時間29分でゴール。

ゴールしてから、冷たい水を2〜3Lくらい被りスッキリ。
その後は、綺麗な芝生の上で堀Pからもらった冷えたビールを飲みながら応援してました。
昼寝しながら応援できるレースも中々ないよね。

今回、仲間のうち2人が表彰台に立ててたし、制限時間内に全員が無事にゴールできました。
宿に帰って打ち上げしたけど、盛り上がる前に眠気に襲われあまり飲めなかったのが本当に残念w
翌日は温泉街でお買い物もできて超満足な遠征になりました。

おつかれさまでした。また、来年もみんなで行こうね!
渋滞中に仲間三人でかなりサロモンSENCE PROを宣伝しましたw
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