2016年07月20日
ウルトラ穂高に惨敗した
今更だけど、ようやく身体が動けるようになった7月の3連休。
京都祇園祭りが土日に重なっている今年に後ろ髪を引かれたが、UTMB対策として標高が高く、ヨーロッパの山並に1つの上り下りが長い場所でトレーニングしてみたかった。
しかし、どこも天候がイマイチ。
南アルプスの仙丈ヶ岳の地蔵尾根のピストンにするか。はたまた、今なら、天然記念物のオオヤマレンゲが開花している地元の大峰山系八経ヶ岳周辺をラウンドするか。
色々と悩んだ末、予報が好天に変わった北アを選択した。
場所は、昔、スカイハイのタクさんが行った穂高連峰をぐるりと巡るウルトラ穂高(アラウンド穂高ともいう場合あり)にした。
高松から寝ないで帰省、荷物はビバークギア一式に適当な食材やウェアを詰め込んで、車であかんだな駐車場へ向かう。
で、朝一番のバスに乗って、朝5時半に上高地をスタートした。

小雨が止んだ梓川は幻想的で美しかった。
ウルトラ穂高のルートは上高地〜焼岳〜(クリア谷経由)〜笠ヶ岳〜双六小屋〜(西鎌尾根)〜槍ヶ岳〜上高地。
体力が残っていれば東鎌尾根経由で大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳を追加しようかな、という百名山を寝ないで3峰ないしは4峰をゆっくりじっくり攻めてみるプランを単独行で決行した。
時間的には比較的緩い北アのCTタイムの50%〜60%を考えた。
焼岳は新穂高温泉側よりも上高地からだと登りが少ない。
しかも、ハシゴで高度をアップさせることができるのでかなり楽ちん。

でも、落ちたら終わりですw
焼岳は今も火山活動をおこなっている山。いつも噴煙があがっているが、今日はガスで見えず、残念。

初めて訪れた焼岳だけど、今回の目的はピークハントでないので山頂に寄らず中尾峠から新穂高温泉側にドロップ。
下山途中に正面で笠ヶ岳の頂がくっきりと見えた。
見えている山は、一度、街に下りて再度登り返す山。雲の中の左側の稜線を登り続けるのは壮大な旅であり、ワクワクとする。

焼岳の下山途中にヒカリゴケを発見。
写真ではわかりづらいけど、影になっている奥にうっすら光る苔群があった。

山奥にある白水ノ滝もくっきりと見れた。

焼岳の下山途中から新穂高温泉下部の中尾高原までずっと硫黄の香り。山の中が硫黄の香りがするのは不思議だった。

言わずもがな飛騨おもちゃ博物館で補給。
ここまでCTの50%で到達。
今回のメインである笠ヶ岳のクリア谷の登山道入り口。
登山口からピークまでのCTは9時間30分。2年前にトレランスタイルで比較的余裕で4時間半だったので、今回は荷物をかなりの背負っていることから5時間で設定(CT比52%)

しかし、ここで翻弄された。
まず、自身の体重増加に加え、荷物が重たかったこと。
2年前と異なり笹が濃く足場が超悪く、薄い藪漕ぎを登りでやらざるを得なかったこと。
加えて、前日からまったく睡眠を取らずに登っていること。
腰より高いステップになるとゼーゼーと呼吸が荒くなり、適当に食料を詰め込んだOGAWANDのショルダーが肩に食い込む。
満身創痍で笠ヶ岳に予定タイムの30分遅れの14時半頃に到着。
山頂はガスで眺望はまたもや不良。
さて、ここからどうするか。
双六小屋までは予定より若干遅れても明るいうちに到着は可能だが、以降の西鎌尾根での天候は下降気味で、夜間は雨予報となっている。夜の稜線で雷に遭遇する可能性も否めないし、体力消耗度から鑑みても、最悪の条件が重なると心が折れそうなので、潔く抜戸岳から新穂高温泉に下山することにした。
笠ヶ岳山荘で新穂高温泉からあかんだな駐車場までのバスを確認した。
まだ時間的に余裕があるのでゆっくり下る。北ア独特のスリッピーな岩が連続するが怪我をしないように慎重に降りる。
しかし、時間を勘違いして、最終バスが出発した5分後に下山してしまう(涙)
祈るように新穂高温泉からタクシー会社に電話すると、1時間待つ必要があること、料金が1万円かかると言われ、ショックを受ける。
結局、あかんだな駐車場までの距離19kmを真っ暗闇の登りのロードを走ることを選択し、何とかゴール。調子が悪くて下山したのに…とかなり後味悪し。
またリベンジしようと決めた。
-----ワキメモ-----
笠ヶ岳登山口からの標高差は2,106m
沿面距離7.3km
クールマイヨールからグランコルフェレ
標高差1,330m
沿面距離21.9km
アルヌーバからグランコルフェレ
標高差739m
沿面距離4.5km
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